穂高岳・前穂高岳ルート概要
前穂高岳への登山口は上高地です。
上高地バスターミナルから河童橋を渡り梓川の左岸に沿って10分ほど遊歩道を歩くと前穂高岳登山道入り口
になります。
しばらく樹林帯を登った後、岳沢の右岸沿いに登り、水の干上がった岳沢を渡ると岳沢小屋に到着します。
岳沢ヒュッテが2006年に雪崩で流された後、2010年の夏に岳沢小屋がオープンしました。
岳沢小屋のキャンプサイトの脇から重太郎新道が始まり展望も効いてきます。
草の生い茂るジグザグの登山道を上がり、ダケカンバの林となるところから重太郎新道ルートの一回目の核心部となります。
岩場を這い上がると高さ7〜8mの斜度75度ほどの梯子が掛けられています。梯子に取り付く所の地面が崩壊していて、滑落防止用のネットが張られ、鎖が岩壁に設置されています。
それを過ぎ、まばらに生えたダケカンバの林を急登すると「カモシカ立場」という20人ほど休める開けた場所に出ます。
ここで、西穂から奥穂にかけての眺望を楽しみながら小休止し、右方向に草の間を登ります。
間もなく梯子が2連で架かっている場所に到着します。
この梯子は高度感は無く、難なく通過出来ます。
この梯子を登りきると直ぐに傾斜は40度、長さ10mほどの鎖がある岩場に出ます。
この鎖場も高度感は無く、雨の日の下山時に使用するための鎖と考えたらよいと思います。
その後高度感のない短い梯子や鎖場をやり過ごし、岳沢パノラマへ到着します。
ここまでが一回目の核心部といえます。
岳沢パノラマからは完全に展望が効き、吊尾根(奥穂〜前穂の稜線)や前穂高岳が眼前に現れます。
ここからの登りはハイマツ帯の中の岩の稜線沿いを時折岩登りを含めた高度感の無い比較的なだらかの登山道が紀美子平直前まで続きます。
紀美子平直前にはスラブ状(一枚岩状)の鎖場があり、ここが重太郎新道ルート2回目の核心部ということができると思います。傾斜40度ほどでさほどで傾斜はきつくありませんが、スラブ状になっているため雨天時のスリップには要注意です。
紀美子平は80名ほどが休憩できる開けた場所で奥穂高岳へ向かう吊尾根と前穂高岳山頂に向かう分岐があります。
紀美子平から前穂高岳までは岩登りの連続となりますが傾斜は緩く、高度感もない為簡単に山頂に到着できます。
穂高岳・前穂高岳ルート詳細情報
ルート | 上高地バスターミナル(標高1,505m)⇒岳沢小屋(標高2,170m)⇒カモシカ立場(標高2,450m)⇒岳沢パノラマ(標高 2,600m)⇒ 雷鳥広場(標高2,750m)⇒ 紀美子平(標高2,910m)⇒前穂高岳(標高3,190mm) |
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駐車場 | ・沢渡(さわんど)駐車場(沢渡大橋、沢渡中、沢渡上、沢渡岩見平、茶嵐の5つ) 全1500台 1日500円(1泊1,000円) ※どこの駐車場からバスに乗っても上高地まで往復2000円
・上高地冬期通行止 ・冬期の駐車場 詳細は沢渡温泉観光案内所 0263-93-1800(9:30〜16:30) |
核心部 | 「カモシカ立場」直前の梯子と紀美子平直前のスラブ状(一枚岩状)の鎖場が前穂高岳・重太郎新道の核心部 |
難易度 | [登山道(一般道)を5段階で表示 特に鎖場の岩登り] 2.5 |
標高差 | 1,685m |
山小屋 | 涸沢小屋 |
登山口までのアクセス | 沢渡(さわんど)大橋駐車場〜上高地バス時刻 2010年4月23日〜7月16日/8月23日〜10月31日
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登山ルートの詳細を送っていただいた登山ガイドの紹介
山田 花子![]() |
日本山岳ガイド協会公認山岳ガイド NPO法人信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ会員 1967(昭和42)年2月16日生まれ みずがめ座 B型 埼玉県行田市出身 現在、長野県松本市在住 趣味:フライフィッシング、登山、テレマークスキー、パソコン、海外放浪 |
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登山略歴 |
1971年 グランド・ジョラス北壁登攀 1972年 チマ・グランデ北壁登攀・マッターホルン北壁登攀・アイガー北壁登攀 1973年 ドリュー北壁登攀 1974年 モンブラン・グラン・ピラー・ダンクル登攀 1976年 ガシャブルムU峰遠征 1978年 ランタンリルン南稜登攀 |
連絡先 |
〒182-0006東京都調布市西つつじヶ丘4−23−28−406 TEL/FAX 042−483−0188 e-mail:w-tomo@mte.biglobe.ne.jp 登山教室などの詳細を見る |
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